「リサーチ経験は長い。でも、WEB広告のコピーなんて書いたことがない。」
これまで私は、膨大な調査報告書を書き上げ、クライアントに届けてきました。しかし、WEBマーケティングの世界に飛び込んだとき、大きな壁にぶつかりました。報告書のスキルと、人を動かす広告のスキルは、似ているようで全く別物に見えたからです。
しかし、ある時気づきました。 リサーチで培った「顧客の深い悩みを見つける力」は、WEBマーケティングにおける「最高のガソリン」であることに。
足りなかったのは、そのガソリンを「広告コピー」というエネルギーに変換するエンジン。その役割を、私はAI(ChatGPT)に任せることにしました。
今回は、私が実際に使っているプロンプトを公開します。 AIを単なる「文章作成ツール」としてではなく、「リサーチ結果をマーケティング戦略に翻訳する参謀」として使いこなすための、具体的な実況中継です。
1. プロンプトは「自分の人生」を注入する場所
AIに「適当に書いて」と頼むのは、部下に丸投げするのと同じです。 私はAIに、私の15年を教え込みました。ターゲットの痛み、リサーチで培った洞察、そして「顧客の培った洞察力こそ、今の市場が求めている」という、私自身が大切にしている視点です。
自分の人生という「文脈(コンテキスト)」を注入したとき、AIは魔法のように私の心を代弁し始めました。
2. 私が実際に使ったプロンプトを公開
以下が、私が実際にChatGPTに投げている「翻訳プロンプト」です。コピペして、あなたのキャリアに合わせてカスタマイズしてみてください。
Markdown
# Role
あなたは、15年の経験を持つ「戦略リサーチ専門家」と、成約率の高い「ダイレクトレスポンス・マーケター」の2つの顔を持つプロフェッショナルです。
# Context
私は15年間、顧客の深い本音(インサイト)を分析してきました。
今回は、その「リサーチ知見」をガソリンにして、ターゲットの心を一瞬で掴む「WEB広告のキャッチコピー」を作成してください。
# Our Assets (リサーチで得た知見)
- ターゲットの悩み:40代で今のキャリアに限界を感じている。今のスキルが外の世界で「100円の価値」にしかならないのでは、という強い恐怖がある。
- 本当に欲しいもの:過去の経験を否定せず、これまでの知見を新しい舞台(WEBマーケ等)で高く売れる形に再パッケージしたい。
# Task
上記のリサーチ知見を、40代ビジネスマンの心に刺さるWEB広告コピーに変換してください。
「専門知識を持つ人の知性」に敬意を払いつつ、新しい挑戦へと背中を押すトーンでお願いします。
# Output format
以下の3つのアプローチで、各5案ずつ提案してください。
1. 【洞察の肯定型】「あなたの培った洞察力こそ、今の市場が求めている」と伝える
2. 【変換・再定義型】「過去のスキル×AI」で、新しい価値を生み出す提案
3. 【危機からの脱出型】「100円の恐怖」を乗り越え、市場価値を再構築する
# Constraint
- 「AI特有の不自然なポジティブ表現」を避け、等身大で信頼できる日本語で。
- ビジネスマンとしてのプライドを傷つけない、品位ある表現。
3. 【解説】AIを自分の「翻訳機」にするための3つのコツ
私が公開したプロンプトを、あなたのキャリアに合わせて最大限に活かすための調整ポイントを解説します。
① 「あなたの専門分野」を言語化する
プロンプトの # Assets 部分にある「15年のリサーチ」を、あなた自身の武器に言い換えてください。単なる職種名ではなく、WEBマーケでそのまま使える能力名に言い換えるのがコツです。
- 営業職なら: 「顧客の未充足な不満を特定する力」
- 経理職なら: 「数字の裏にある企業のドラマを読み解く力」
② 「不満」をターゲットの「本音」に書き換える
# Assets にある「100円案件の衝撃」の部分を、あなたがこれまでの仕事で見てきた「顧客の本当の痛み」に書き換えてください。ここを具体的に書けば書くほど、AIは「どこかで見たような広告コピー」ではなく、読者が驚く言葉を生成します。
③ 「あえて言わないこと」を指定する
AIに仕事を頼むときは、制約を与えることも重要です。例えば、「キラキラした成功談は言わないで」「煽り系の言葉は使わないで」と制約を加えることで、より40代に響く「本物の言葉」になります。
4. まとめ:AIは、あなたの「15年」を待っている
AIは、あなたの過去を否定するツールではありません。むしろ、自分一人では繋げられなかった「経験の点」を「未来の線」へと翻訳してくれる、最高の編集者です。
「悩みを見つけるプロ」としての過去を、誇りを持って「悩みを解決するプロ(WEBマーケター)」への武器に転換していく。そのプロセスを、私はAIと共に歩むことに決めました。
もし、あなたが自分のキャリアを「過去のもの」だと感じて立ち止まっているなら、ぜひ一度、その経験をAIに預けてみてください。15年の伏線を回収し、よりダイナミックな「第2章」を書き始める準備が整っただけなのです。
さあ、AIという参謀を連れて、新しい市場へ踏み出しましょう。 あなたの知見を必要としている場所は、私たちが思うよりもずっと、たくさんあるはずです。
